成犬になってから家族に迎えた犬や、保護犬として迎えた犬の場合、「今からでもトイレを教えられるのだろうか」と不安に感じる飼い主さんは少なくありません。
結論から言うと、成犬からでもトイレトレーニングはやり直せます。
ここで大切なのは、この記事が扱っているのは「そもそも今の家庭でトイレ習慣がまだ十分に身についていない」「保護犬などで以前の環境の習慣を引きずっている」という、未確立・再構築のケースだという点です。
一方、「以前は安定してできていたのに、最近になって急に失敗するようになった」という退行・回復のケースは、出発点が異なります。
該当する場合は、『ダックスがトイレを覚えたのに失敗する原因|急にできなくなったときの見直し方』で詳しく扱っているので、そちらを参考にしてください。
トイレトレーニングの基本的な考え方は、『ダックスのトイレトレーニング|基本の教え方と覚えないときの見直しポイント』でも解説しています。
この記事では、成犬・保護犬ならではの事情に絞って、今の習慣の確認から見直しの手順までを整理します。
成犬からでもトイレトレーニングはやり直せる
「もう手遅れではないか」と感じる必要はありません。
成犬であっても、子犬期と基本的な考え方は同じで、失敗しにくい環境を整え、成功体験を積み重ねていくことでトイレの習慣は作り直せます。
違うのは、すでに何らかの排泄習慣が身についている場合が多いという点です。
この記事では、その前提を踏まえた見直しの進め方を紹介します。
子犬期との違いを理解する
- すでに何らかの排泄習慣が身についている
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子犬期はまっさらな状態から教えていきますが、成犬の場合はすでに「ここで排泄する」という習慣が、良くも悪くも形成されていることが多くあります。まずは、その習慣を否定から入るのではなく、確認するところから始めましょう。
- 以前の飼育環境の影響を受けていることがある
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保護犬や、以前の家庭からお迎えした犬の場合、前の生活環境での習慣が今の家庭に合っていないことがあります。また、引っ越しによって生活環境そのものが変わった場合も、これまでの習慣がそのまま通用しないことがあります。これは、しつけが足りなかったということではなく、環境が変わったことによる自然な変化です。
今の習慣を確認するところから始める
見直しを始める前に、まずは今の犬がどこで、どのタイミングで排泄しているかを観察してみましょう。
決まった場所があるのか、時間帯に傾向はあるか、室内と屋外のどちらで排泄しているかを、数日かけて確認します。

観察の結果、「外でしか排泄しない」ことが分かった場合、その状態を室内排泄に切り替える具体的な手順は、『ダックスが外でしかトイレをしないときの見直し方|室内排泄を教えるには』で詳しく解説しています。
この記事では手順そのものは繰り返さず、切り替えが必要になる背景の説明にとどめます。
散歩排泄が習慣化した犬にとって、外出が難しい引っ越し直後や悪天候の日は、室内排泄という選択肢があると安心です。
失敗しにくい環境をつくる(手順)
今の習慣を確認できたら、次の手順で環境を整えていきます。
引っ越しや家族構成の変更があった場合は、新しい生活動線の中で、犬が落ち着いて排泄できる場所を改めて決めます。以前の家庭でのトイレの位置にこだわりすぎず、今の住まいに合わせて考えましょう。
朝起きてすぐや食事のあとなど、愛犬が排泄したいそぶりを見せやすい場面をいくつか洗い出し、そのタイミングに合わせてトイレへ連れて行きます。
成犬は子犬に比べて排泄の回数が落ち着いていることが多く、タイミングを掴みやすい面もあります。
排泄できた瞬間を逃さず、その場で声をかけて褒めることを徹底しましょう。
成犬の場合はすでに別の習慣が根付いていることも多く、褒めるタイミングが数秒でもずれると、犬の中で「今の行動」と「褒められたこと」が結びつかず、これまでの習慣を上書きする機会を逃してしまいます。
最初はトイレの近くで見守れる範囲に生活空間を絞り、成功が増えてきたら少しずつ自由に過ごせる範囲を広げていきます。
範囲を一気に広げると、目の届かない場所での失敗が増えやすくなるため、段階的に進めることがポイントです。

短期間で結果を求めないこと・叱らない理由
短期間で結果を求めない
成犬・保護犬のトイレトレーニングは、子犬期よりも根気が必要になる場合があります。以前の習慣が定着している分、切り替えに時間がかかることは珍しくありません。
でき上がるまでの日数を気にしすぎず、日々のわずかな前進を一つひとつ認めてあげることが、切り替えを後押しします。
失敗しても叱らない
失敗したときに叱ることは避けましょう。
特に保護犬の場合、以前の環境で怖い経験をしていることもあり、叱られることで飼い主さんへの不信感につながる可能性があります。失敗の跡は騒がず淡々と処理し、気持ちを切り替えて次のチャンスにつなげる関わり方を意識してください。
不安や警戒心が強く、新しい環境になかなか慣れない様子が見られる場合は、怖がりなダックスの社会化で紹介している、犬のペースを尊重しながら少しずつ慣らしていく考え方も参考になります。
急に排泄習慣が変わったときに確認したいこと
これまで説明してきたのは、成犬・保護犬で排泄習慣がまだ十分に定着していない場合の見直し方です。
一方で、これまで安定してできていたのに、急に排泄習慣そのものが変わったという場合は、少し違う観点での見直しが必要です。
高齢犬を含め、普段より排泄のタイミングが早まった、粗相そのものの頻度が上がったといった変化が見られる場合は、環境変化の可能性とあわせて、体調面の変化も視野に入れておきましょう。
こうした変化に気づいたときは様子見で済ませず、かかりつけの動物病院に相談する機会を作りましょう。
以前は安定してできていた排泄習慣が急に崩れたケースについては、『ダックスがトイレを覚えたのに失敗する原因|急にできなくなったときの見直し方』でも詳しく扱っているので、あわせて参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
まとめ
- 成犬・保護犬のトイレトレーニングは、以前できていたことが急にできなくなる退行のケースとは異なり、今の家庭で習慣がまだ十分に身についていないという前提から見直しを始める
- 今の習慣を確認し、環境の変化を踏まえてトイレの位置を改めて決める
- 排泄のタイミングを把握して誘導し、成功直後にしっかり褒める
- 少しずつ自由に過ごせる範囲を広げながら進め、短期間で結果を求めず、叱らないことを大切にする
- 保護犬や引っ越し直後の犬の場合は、新しい環境そのものに慣れる時間も必要なので、犬のペースを尊重しながら向き合う
情報の参考元
本記事は、以下の獣医師監修情報および専門家による飼育・お手入れ解説を参考に、成犬・保護犬のトイレ習慣をやり直す際の考え方について、編集部で情報を整理しています。基準記事の参考元であるPet Life Consulting「成犬でもやり直せる!2つのトイレトレーニングの選択と練習法」とは異なる、独立した情報源を選定しています。
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アース・ペット株式会社(あーす・ぺっとはうす)
成犬でも大丈夫!愛犬のトイレ・トレーニングについて伝授します
https://earthpet-house.jp/library/toilet-training-for-dogs/ -
本田技研工業株式会社(Honda Dog)
犬にとって引っ越しはストレス?移動方法や新しい環境の慣れさせ方
https://www.honda.co.jp/dog/useful/moving/ -
株式会社カインズ(ワンクォール)(監修: 林美彩氏、chicoどうぶつ診療所所長・獣医師)
犬がトイレを失敗する理由とは?考えられる原因と病気の可能性について解説【獣医師監修】
https://magazine.cainz.com/wanqol/articles/medical_checkup_06
保護犬や引っ越し後の環境変化など、成犬ならではの事情によって、見直しにかかる時間には個体差があります。
紹介した内容はあくまで一般的な進め方の目安であり、必ずしもすべての犬に同じように当てはまるとは限りません。
普段と違う排泄の変化や体調面が気になる場合は、自己判断で様子を見続けず、
かかりつけの動物病院へ相談してください。

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